お中元やお手土産としても喜ばれる高級フルーツのひとつ、シャインマスカット。
ふるさと納税の返礼品としても大変人気です。
種無しで、大粒。
皮ごといただく事ができ、爽やかなのにしっかりと甘く、まさに、ご褒美や贈り物にピッタリの特別な逸品です。
今回は、そんなシャインマスカットについて、産地ごとの特徴や美味しい一房の選び方、いただく際に知っておきたい保存のコツなどをご紹介します。
また記事の後半では、購入したい方向けに、お店と商品についてもまとめましたので、ぜひ、参考にしてみてください。
それでは早速、樹上の宝石、シャインマスカットについて詳しく見ていきましょう!
シャインマスカットって
どんなぶどう?
・華やかなマスカットらしい香り
・糖度20を超える芳醇な甘さ(バナナの糖度が約21)
・薄緑色の大粒
・種無しで皮ごと食べられる手軽さ
シャインマスカットの素晴らしい特徴はこのように多いですが、中でも特筆すべきはその「マスカットらしい」香りです。
この特徴的な香りを「マスカット香」といい、古くは、この世で最も魅惑的と称された麝香(ムスク)に例えられ、高貴とも表現されてきました。
マスカット香はヨーロッパ品種の特徴
マスカット香は、ヨーロッパ原産の品種が持つ特徴です。
実は、この特徴を持つぶどうは、日本で生産されるうちのたった2%。
緑色のぶどうといえばシャインマスカット、といえるほどよく知られていますが、希少な特徴を持った、特別な品種と言えます。
シャインマスカットは、日本生まれ!
シャインマスカットが生まれたのは、2003年、広島でのこと。
病害虫に強いアメリカブドウと、大粒で香り高いけれど病気に弱く育てるのが難しいヨーロッパブドウ。
この2タイプのいいとこ取りで、「病害虫に強く日本でも育てられ」「大粒で香り高い」品種を目指して作られました。
ワインの原料でもあるぶどうは、今や世界中で生産されており、その種類は8,000以上とも。
ユーラシア大陸原産のヨーロッパブドウと北アメリカ原産のアメリカブドウに分けられ、それぞれに強みと弱みがあります。
降雨量の多い日本でも栽培しやすい
果皮は厚めで噛み切りにくい
フォクシー香という独特の香りがある(あまり良い香りとは評価されていない)
栽培の途中で果皮が裂ける(裂果性)ものも多い
日本での栽培がとても困難
噛み切りやすく、皮ごと食べられる品種も多い
マスカット香を持つ品種がある
シャインマスカットを作る際にかけ合わされたのは、ヨーロッパブドウとアメリカブドウをそれぞれ先祖に持つ「安芸津21号(マスカット・オブ・アレキサンドリア×スチューベン)」と「白南(カッタクルガン×甲斐路)」。
この交配の成功によって、「種無し、大粒、皮ごと食べられ、マスカット香が華やかな、日本の路地で栽培できる」という特徴を持った、シャインマスカットが誕生したのでした。
ちなみに、シャインマスカットのもととなった品種の特徴は以下のとおりです。
エジプトのアレキサンドリアから各地へ拡がったとされ、意味は、「ムスクの香りがするアレキサンドリアのブドウ」。
淡いグリーンの大粒で、甘みが強く、マスカット香が特徴。
ブドウの女王とも呼ばれ、高級品種の代名詞的存在。
種無しにすることが難しい。
糖度20前後の甘さと、普通冷蔵で2ヶ月貯蔵が出来るという貯蔵性の高さが特徴。
中央アジア原産で、皮ごと食べることができ、種なし。
栽培が難しく繊細で、烈果しやすい。
果汁が多く、甘みの強い紫色のブドウで、渋み・酸味は少ない。
まさに、いいとこ取り感!
シャインマスカットの旬は、8月~10月
夏から秋へと移り変わる、8月から10月にかけて。
そう、シャインマスカットが最高に美味しい季節です!
店頭では、早いものだと7月ごろから見かけますし、特別に保管されたものですと12月頃まで取り扱いがあり入手は可能です。
でも、やっぱり一番美味しくいただけるのは、旬の季節。
この季節、シャインマスカット1房の価格は、百貨店のフルーツ専門店などでは4,000円くらいから、スーパーなどでは3,000円前後からとなっています。
物によっては、10,000円を超えるものもある高級フルーツです。
いちばん美味しいタイミングで、最大限楽しまれてくださいね。
シャインマスカットの4大産地
シャインマスカットの産地として有名なのは、山梨県、長野県、山形県、岡山県です。
この4県で、生産量の75%を占めます。
こちらでは、それぞれの地域の特徴と、ふるさと納税の返礼品情報をお伝えします。
山梨県
山梨県は、ぶどう・もも・すももの生産量日本一を誇り、さくらんぼの名産地としても名を知られるフルーツ王国です。
素晴らしい湧き水を求め、多くのワイナリー・蒸溜所が居を構え、日本ワインの生産量・出荷量についても日本一。
カスピ海から中国経由で伝来し、日本の野生種との交雑を経て、日本固有のぶどう品種となったと考えられている「甲州種」発祥の地でもあります。
長野県
日照時間が長く、降水量も少ない長野県は、ぶどうの生産に適した気象条件を備えています。
シャインマスカットだけでなく、巨峰やデラウェアなどのぶどう生産が盛んで、ワイン用ぶどうの生産は日本一。
山形県
山形県には、日当たり・水はけの良いブドウ栽培の適地が多いです。
内陸部は昼夜の寒暖差が大きく、甘く熟した濃厚な味わいのぶどうに育つのだそう。
日本第3位のぶどう生産地であり、最近はシャインマスカットの栽培を推進しています。
岡山県
瀬戸内海に面する岡山県は、温暖で降水量が少なく、ぶどう栽培に適した気候を備えます。
特に、北部地域は昼と夜の寒暖差が大きく露地栽培に適し、育つフルーツは、芳醇な甘さに。
130年前に日本で初めて「マスカット・オブ・アレキサンドリア」の温室栽培に成功するなどブドウ栽培の歴史も古い名産地です。
「最高に美味しい一房」の選び方
直接購入する場合には、いちばん美味しい一房を選びたいもの!
新鮮で美味しいシャインマスカットを選ぶポイントをお伝えします。
・白い粉(ブルーム)がついている
・軸が青い
シャインマスカットは、熟すほどに黄みがかってきます。
収穫されてからは追熟しないフルーツなので、置いておいたら甘くなるということもありません。
黄色みがかったシャインマスカットは、甘く熟してから収穫されたもので、お店で鮮度が落ちたものではないので、ご安心ください。
黄みが強いもの:糖度20前後
糖度が高いもの:甘みが強く香りを感じにくい
ちなみに、粒の大きさも味わいと関連があり、同じような色合いであれば、こぶりな実の方が甘さは強い傾向にあります。
自分用のお取り寄せなら、
産地直送がおすすめ
シャインマスカットのお取り寄せには、大きく分けて3種類あります。
ご自分用に取り寄せるなら、産地直送のものの中でも、ちょっとした訳あり品がいちばんコスパがいいかも。
キロ数に対していくらか、を判断基準に選んでみてくださいね。
贈答用には、
フルーツ専門店のものを選ぼう
やはりおすすめは、高級フルーツ専門店の代名詞とも言える、銀座千疋屋と新宿高野です。
間違いのない最高級品をお探しなら、千疋屋の桐箱入りシャインマスカット。
桐箱という程ではないけれど、贈答用のシャインマスカットを探しているという場合なら、新宿高野もおすすめです。
高級フルーツの代名詞
銀座千疋屋
高級フルーツ専門店
新宿高野
シャインマスカットを
美味しく食べるコツと保存方法
最大のポイントは、食べる直前に洗うこと!
乾燥をさけ、なるべく果実に負担がかからないようにして、果皮に傷が入らないようにすることです。
シャインマスカットは、環境の変化に弱く、高温多湿の環境ですぐに傷んでしまいます。
すぐに食べる場合には、常温で保存がいちばん美味しくいただけると言われますが、適切に処理を行う必要があり、また2、3日しか保ちません。
状況別に保存方法をまとめましたので、参考にしてみてください。
当日中か、翌日にはいただくという場合には、この方法でもOKです。
乾燥を防ぐためポリ袋に入れ、野菜室で保存するのがおすすめです。
房のままですと、実に負担がかかり痛みやすいので、粒で保存する際には、軸を数ミリ残してひと粒ずつハサミで切り取り、保存袋や保管容器で保存します。
手でもいでしまうと、軸がついていた部分に穴があき、そこから傷んでしまいますので、お気をつけください。
皮もむきやすく、実がシャーベット状になるので、解凍して頂くというよりは、凍った状態を楽しむというのが一般的なようです。
季節を感じる高級フルーツを堪能しよう!
シャインマスカットは、夏の終りから秋にかけて、自分用にも贈り物にも大活躍の高級フルーツです。
同じくこの季節を代表するフルーツというと、桃や洋梨、りんご、栗など、秋の味覚が目白押し。
この記事が、恵みの季節を楽しむ際の手助けとなりましたなら、これほど嬉しいことはありません。