白地のラベルにブルーで描かれ2人の男性の横顔のシルエットが印象的な、オーパス・ワン。
数あるカリフォルニアワインの中でも圧倒的な知名度を誇り、味わい・価格ともに最高峰とされるワインです。
一度は体験してみたいワインの筆頭に上がりますが、せっかくなら「飲んでよかった!」と思えるものを選びたいですよね。
というのも、ワインは、ヴィンテージ(収穫年)によって味わいの印象はがらりと変わります。
こうした違いを楽しむのもワインの面白い面ではありますが、実際に選ぶとなると難しいところです。
そこでこの記事では、オーパス・ワン誕生の背景にはじまり、ワインの特徴を大まかに解説。
そして、ソムリエの視点から、過去10年のヴィンテージの中で”飲むべきベスト3”をご紹介いたします。
ただし、ベスト3といっても評価の高い順ではなく、「今飲んでおいしい」、「これからも楽しめる」といった2点も大切にしながらチョイスいたしました。
最後には、最新の2018年から2009年までをヴィンテージチャート形式でまとめておりますので、ぜひご参考にしていただければ幸いです。
すぐに「ベスト3」をご覧になりたい方は、下記をクリック!
★【ソムリエが選ぶベスト3】飲むべきはこのヴィンテージはこちら
※掲載されている価格は2022年04月15日時点のものです。
【米×仏 ジョイントベンチャー】
オーパス・ワンとは?
オーパス・ワンとは、カリフォルニアワインの中でも最高峰とされるプレミアムワイン。
銘醸地ナパバレーの中でも特に良いとされるオークヴィルを本拠地とするオーパス・ワン・ワイナリーが生産しています。
歴史は古く、ファーストヴィンテージは1979年。
その完成度のたかさから、ワインジャーナリストたちから激賞され、世界にその名を知らしめました。
以来、世界中のワインジャーナリストやワイン愛好家たちを魅了し続けています。
このプレミアムワイン誕生の背景には、ワイン界の巨人ともいうべき2人の男の出会いがありました。
その2人とは、”カリフォルニアワインの父”と呼ばれるアメリカ人のロバート・モンダヴィと、ボルドーワインの最高峰とされるシャトー・ムートン・ロートシルトの当主であるフランス人のフィリップ・ド・ロスチャイルド男爵。
生まれも育ちも違う2人ですが、ワインや芸術、音楽への情熱が共鳴し、急速に距離を縮めました。
カリフォルニアという新世界で、「妥協を許さず品質を追求した、他に類を見ない1本のワイン」を造るという夢を思い描いた2人。
そして、出会いからわずか数年後の1978年、2人はフランスとアメリカのジョイントベンチャーというかたちでその夢を実現させました。
オーパス・ワン・ワイナリーの誕生です。
当時は、”フランス以外では高品質ワインはできない”という神話が崩れ、成長著しいカリフォルニアワインが注目を集め始めた時代。
そんな中、フランス、アメリカ両国を代表する2人がタッグを組んだことで、カリフォルニアには計り知れないポテンシャルがあるということが世に示され、ワイン業界に衝撃を与えました。
ちなみに、ワイン名となっているオーパス・ワン(Opus One)とは、「作品番号1番」という意味の音楽用語。
名付けたのはフィリップ男爵で、彼の「1本のワインは交響曲、1杯のグラスワインはメロディーのようなもの」との想いから命名されたのでした。
【伝統と革新】
高品質を生み出すワイン造り
基本的なワイン造りにおいては、ワイナリー設立当初からのコンセプトである伝統的なアプローチを守り続けていますが、技術面では科学的な裏付けをもとに、常に最新のものを取り入れながら進化を続けています。
たとえば、「ナイトハーベスト」。
夜間や夜明け前の早朝にブドウを収穫する手法で、収穫期(夏~秋口)の高い気温を避けることでブドウの劣化を防ぐ目的があります。
また、気温の下がる夜間には、ブドウ樹の呼吸も落ち着いて、ブドウ内の糖分があまり消費されず、結果として昼間よりも高い糖度のブドウが収穫できるのです。
そして、「ビオディナミ」と呼ばれる農法を導入。
農薬や化学肥料を排して、できる限り人間の介入のない自然に近い状態でブドウを栽培。
土地やブドウが持つ本来のポテンシャルを引き出すことが目的です。
収穫はすべて手摘みで行う徹底ぶりで、最高品質を目指すワイナリーには、妥協の文字はありません。
オーパス・ワン・ワイナリーのラインナップ
リリースされているのは、フラッグシップである「オーパス・ワン」と、そのセカンドワインである「オーヴァチャー」の2種類のみ。
最新ヴィンテージは毎年10月に発売され、通常日本への入荷は11月ごろになります。
クリスマスや年末年始に飲みたいと考えている方は、早めに購入してワインを落ち着かせる時間を取っておくのがおすすめです。
※公式サイトでご購入の際、商品代金に加え、別途日本への配送料、関税や酒税等、手数料(注文本数により変動)がかかります。
決済前にショッピングカートで計算が可能ですので、ご注文の際はご自身でご確認ください。
場合によっては、日本のワイン専門通販サイトなどのほうがお得にご購入いただけるかもしれません。
【不動の人気を誇るプレミアムワイン】
オーパス・ワン
Opus One
使用されるブドウ品種は、カベルネ・ソーヴィニョンを主体に、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドやマルベックといった王道のボルドースタイル。
シャトー・ムートンを彷彿とさせる重厚なボディと、カリフォルニアの温かい気候を象徴するような凝縮した果実味が特徴。
フレンチオークの新樽100%で17~18ヶ月熟成させることによって、タンニンは美しくまとまり、ビロードのような舌触りが魅力です。
パワフルな味わいで比較的若いうちから楽しめますが、最良のボルドーと同じく熟成させてその真価を発揮します。
リリースから数年のうちは、デキャンタージュ(別のガラス容器に移し替えること)して空気と馴染ませたほうが、香りも味わいもより楽しめるでしょう。
参考価格:$445 / ¥51,200~(税込)/(750ml)
【オーパス・ワンよりも実はレア?】
オーヴァチャー
Overture NV
オーヴァチャーとは、音楽用語で「序曲」を意味する言葉。
オーパス・ワンのセカンドワインにあたり、センスあるネーミングも◎。
1993年から生産が始まりましたが、以前はワイナリー訪問者にしか販売されていなかったため一般に流通しておらず、本家のオーパス・ワンよりも希少と言われていました。
使用されるブドウ品種は、オーパス・ワンと同じ5品種(比率は非公開)。
複数のヴィンテージがブレンドされているNV(ノンヴィンテージ)で、オーパス・ワンの片鱗を感じさせながらも、リリース直後から楽しむことができるのが魅力です。
参考価格:$165 / ¥22,000~(税込)/(750ml)
【ソムリエが選ぶベスト3】
飲むべきはこのヴィンテージ
ここからは、ヴィンテージやワインに対する評価をもとに、「今飲んでおいしい」、「これからも楽しめる」の2点にフォーカスしながら、”飲むべきベスト3”を選んでいきたいと思います。
ただし、ここで取り上げていないヴィンテージが”ダメ”、”よくない”という認識は間違いです。
カリフォルニアは、安定した温暖な気候なので、フランスをはじめとするヨーロッパのようなヴィンテージによる味わいのバラつきはそれほど大きくありません。
むしろ、”超当たり年”よりも平均的なヴィンテージの方が早く飲み頃を迎えるので、飲む時期や目的、シチュエーションに合わせて選ぶことも大切です。
【第1位|値上がり必至の傑出年】
2016
2016年は、カリフォルニアワインの歴史上最高と言えるヴィンテージ。
オークヴィルの位置する北カリフォルニアは、ひどい干ばつに見舞われましたが、オーパス・ワンの自社畑周辺は奇跡的にも雨に恵まれ、難を免れました。
収穫期には安定した穏やかな気候に恵まれたので、フレッシュな赤いベリー系の豊かなアロマと若干のハーブのような清涼感が感じられます。
酸とタンニンのバランスも申し分なく、まさにパーフェクトと言える完成度。
リリースから数年経ち、タンニンも少しずつにほぐれ始めてきているので、重厚さとともにビロードのような舌触りを楽しめるのが魅力です。
実は、2013年もこ2016年と同じく傑出したヴィンテージで、ワイン専門誌やワインジャーナリストたちも軒並み高評価を付けています。
どちらのヴィンテージか悩みましたが、現在の実勢価格で店舗によっては約2万円ほど安く購入できる2016年に軍配が上がりました。
(※2013年は同率1位といってもよいヴィンテージなので、価格面を気にせず熟成感を求める方には絶対におすすめです。)
ただし、2016年ものんびりしているとあっという間に、「完売 → 次回入荷で値上がり」という”負のループ”に入り込んでしまうので、気になる方はお早めに。
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★2013年のより詳しい情報&購入はこちら
【第2位|最新&調和のとれた超優良年】
2018
最新の2018年は、ブドウの収穫まで安定した気候に恵まれ、2013年や2016年に次ぐ素晴らしいヴィンテージとなりました。
ブラックチェリーやカシスといった黒いベリー系のアロマに続き、すこしスパイスがかったバイオレットのニュアンスが感じられます。。
重厚で男性的なスタイルが特徴のオーパス・ワンですが、この2018年は酸、タンニン、そして果実味の調和のとれた端正な印象です。
すぐに飲んでも十分においしいですが、最安値である今のうちに購入しておき、数年後や十数年後に熟成の変化を愉しみたいヴィンテージ。
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【第3位|飲み頃&コスパ◎の秀逸年】
2014
日照量に恵まれた2014年、降雨量も少なかったことから、非常に凝縮したブドウが収穫できました。
完熟したブドウに由来するカシスやブラックベリーの濃厚なアロマに加え、次第にモカやカカオなどの甘いニュアンスが感じ取れます。
きめ細かなタンニンが心地よく、エレガントな余韻が魅力です。
ヴィンテージから8年目に入り、徐々に飲み頃に入りつつある2014年。
バックヴィンテージながらそれほど値上がりもしておらず、味わいと価格のバランスを考えると、コストパフォーマンスの高い1本です。
★2014年のより詳しい情報&購入はこちら
【2018~2009】
ヴィンテージチャートで比較
最後に、20009年~2018年の直近10年間でリリースされたオーパス・ワンをヴィンテージチャート形式で記載します。
各国のワイン雑誌や国内インポーターの情報を参考に、独自の視点でヴィンテージを評価し、★~★★★★★の5段階(最高評価は★★★★★)で表しました。
また、オーパス・ワンが公式に発表するヴィンテージや味わいについてのコメントも合わせて記載しますので、ぜひご参考にしてください。
2018 ★★★★★
2018年は安定した天候と穏やかな気温に恵まれ、素晴らしい成育条件が整いました。年初めは水不足に見舞われましたが、萌芽直前の絶好のタイミングで降った雨は、枝葉 の生育に必要な水分をもたらしました。申し分のない栽培環境が確実な開花と結実につながり、例年を上回る収量となりました。 この年の成育期は遅いスタートでしたが、平年のわずか7日遅れでヴェレゾン(色づき)が始まり、ぶどうの完全な成熟に必要な時間は十分にありました。収穫は9月19日に始まり、順調なペースで10月25日に終わりました。
オーパスワン2018は、ブラックベリー、カシス、ブラックチェリーの豊かな香りから、上品なスミレ、白胡椒、そしてバラの花びらへと続き、とても魅力的な芳香を放ちます。新鮮で瑞々しい黒果実の味わいがしなやかに幾層にも重なり、オレンジの皮、甘草、ダークチョコレートのニュアンスがアクセントとして感じられます。美しくバランスのとれた滑らかでやわらかなタンニンは、フレッシュな酸味と相まってソフトでクリーミーな感触をもたらし、その味わいは引き続き長い余韻となって広がります。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 94
◆ジェームス・サックリング (JS): 99
◆ヴィノス (V): 95
◆デキャンター (D): 98
メルロ 5%
カベルネ・フラン 4%
プティ・ヴェルド 6%
マルベック 1%
参考価格:$445 / ¥51,200~(税込)/(750ml)
2017 ★★★★
2017年の冬は1月に過去20年で最大の降水量を記録し、5年間見舞われた干ばつに終わりを告げました。豊富な降雨は3月まで続いたため萌芽が若干遅れ、その結果開花に2週間の遅れが生じました。土壌の水分量が増したことで、健康なぶどうの成長と発達に必要な条件が整いました。 夏は打って変わり気温が上昇し、何度か熱波に見舞われました。母なる自然は常に安定した天候をもたらしてくれませんが、8月の良好な天気が果実の生育と成熟に最適な環境を作り出しました。果実の豊かな風味としっかりとした成熟度合いから、収穫は予定よりも早い9月5日に始まりました。
濃い黒果実、バラの茎、そして土を思わせる森の下草の香りが絶妙なバランスでハーモニーを奏でます。口に含むとジューシーで、丸く柔らかな口当たりは適度な酸味に支えられ、サテンのような滑らかな触感が得られています。この魅惑的なワインは、ブラックカシス、ブラックチェリー、そしてほのかにココアパウダーのニュアンスが風味に感じられ、きめの細かい、ビロードのようなタンニンは、長くしなやかな余韻へとつながります。極めて長い熟成が期待できるこのワインは、今から何年にもわたって楽しむことができます。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 93
◆ジェームス・サックリング (JS): 95
◆ヴィノス (V): 95 +
◆デキャンター (D): 96
参考価格:¥48,900~(税込)/(750ml)
メルロ 5%
カベルネ・フラン 5%
プティ・ヴェルド 9%
マルベック 1%
2016 ★★★★★
2016年の北カリフォルニアは5年連続のひどい干ばつとなりましたが、オークヴィルの自社畑では、幸運にも700ミリを超える降雨量に恵まれ、またそのほとんどが例年より早い3月7日の萌芽前に降ったことから、理想的な成育環境が整いました。 8月は果実の成熟に完璧な気候となり、9月初めの一時的な熱波を除いては、穏やかな気象条件が続きました。9月9日に開始された収穫は、タイミングを慎重に判断しながらも、ほどよいペースで作業を進めることができました。終盤の気温の上昇とともにスピードが速まり、収穫は10月12日に33日間で終了しました。
極めて上品で明るく、フレッシュな赤い果実や青系の果実の芳醇な香り、焼き菓子に使われるスパイス、バニラ、また、春の花々の繊細な香りが感じられ ます。さらに、セージ、ローズマリー、ブラックオリーブの微妙なニュアンスにより、最初の香りの印象が増幅されます。ブラックチェリー、ブラックベリー、カシスのジューシーな味わいが味覚を一気に潤し、クリームのように柔らかくきめ細かいタンニンが深みある触感を与えます。調和の取れた生き生きとした味わいは、ダークチョコレートやエスプレッソのかすかな印象とともに長い余韻となって続きます。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 94
◆ジェームス・サックリング (JS): 99
◆ヴィノス (V): 96 +
◆デキャンター (D): 98
参考価格:¥52,600~(税込)/(750ml)
メルロ 8%
カベルネ・フラン 5%
プティ・ヴェルド 8%
マルベック 2%
2015 ★★★★★
2008年以来最も温暖な年となった2015年の成育期は、早い開花を記録しました。続く干ばつの中降雨は不規則でしたが、必要な降水の大半は前年の年末に、そして2月に到来した嵐によって補われ、ぶどうの成育を維持するのに十分な水量を確保することができました。開花中の冷涼な気候で、最終的に各房のぶどうの結実が減少し、例年よりも少なめの収量となりました。 夏の数ヶ月は温暖な気候が続いたことで、ヴェレゾン(色付き期)の進行が速まり、完璧な熟成条件を迎えることができました。収穫は9月1日に始まり、熱波による一時的な休止はありましたが、温暖な日々に恵まれ、理想的に成熟した果実を収穫することができました。収穫は10月8日に終了しました。
第一印象に黒い果実、スパイス、焼きたてのパンのアロマを思わせるオーパスワン2015は、バイオレットや紅茶、セージの魅惑的な香りが織り交ざるように感じられます。口に含むと、プラム、ブラックベリー、ブルーベリーを思わせる熟した果実の味わいが躍動的に感じられ、かすかにバニラやココアのニュアンスが加わります。きめ細かなタンニンが、ワインに構成とクリーミーなテクスチャーを与えています。フレッシュな酸と芳醇で長い余韻が楽しめるこのワインは、セラーでの長期熟成が可能です。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 93
◆ジェームス・サックリング (JS): 98
◆ヴィノス (V): 96 +
◆デキャンター (D): 96
参考価格:¥52,990~(税込)/(750ml)
メルロ 6%
カベルネ・フラン 7%
プティ・ヴェルド 4%
マルベック 2%
2014 ★★★★
2014年はワイナリー史上、最も早い時期に萌芽を迎え、早熟なヴィンテージでした。一年を通してタイミング良く雨が降り、温暖で乾燥した状態が続いたため、ぶどうの成長に適した条件がそろい、予想を若干上回る収量となりました。 ほぼ完璧とも言える生育期に恵まれ、ぶどうのフレッシュな味わいと凝縮度が理想的なバランスに達した9月5日に収穫が始まりました。収穫をはじめて間もなく豪雨に見舞われ、一時休止を余儀なくされたものの、10月7日までの短期間で収穫を終えました。
オーパスワン2014年は、花のブーケ、採りたてのガーデンハーブ、森の腐葉土などのかすかなアロマに加え、レッドチェリー、ブラックベリー、黒スグリなどが交錯する凝縮した香りを呈しています。きめ細かいタンニンが、ベルベットのような質感と複雑な構成をもたらし、生き生きとした長い余韻は、ほんのりとモカを思わせます。今でも美味しくお楽しみいただけますが、今後何年にもわたってご堪能いただけます。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 93
◆ジェームス・サックリング (JS): 97
◆ヴィノス (V): 96
◆デキャンター (D): 96
参考価格:¥56,500~(税込)/(750ml)
メルロ 5%
カベルネ・フラン 6%
プティ・ヴェルド 7%
マルベック 2%
2013 ★★★★★
非常に乾燥した季節外れの暖冬が、2013年のぶどうの成長を早めました。ほぼ完ぺきな条件下で開花したぶどうは、オークヴィルにある自社畑全体に素晴らしい果実をもたらし、豊作を確かなものにしましたが、 収量は前年よりは少なくなりました。夏の間、理想的な気候条件が続き、適切な気温は9月5日の午前零時に始まる収穫の時まで維持されました。天候による中断が何度かあったものの、収穫は比較的集中して行われ、10月8日に終了しました。
オーパスワン2013は、ローズ、アニス、ベーキングスパイスに引き立てられたブルーベリー、カシス、ブラックベリーの壮麗なアロマを堪能できます。クリーミーな舌触りは、口の中で何層にも重なった複雑さを解き放ち、ベルベットのようなタンニンがジューシーな新鮮さと共に、凝縮された黒い果実の中心を包み込みます。エレガントでバランスのとれた酸味とコア構造が、長く続く余韻をもたらし、さらに濃厚なチョコレートの香りをかすかに加えます。オーパスワン2013は長い年月にわたってお楽しみいただけることをお約束いたします。
◆ワイン・スペクテイター (JS): 92
◆ジェームス・サックリング (JS): 100
◆ヴィノス (V): 97
◆デキャンター (D): 94
参考価格:¥67,980~(税込)/(750ml)
メルロ 6%
カベルネ・フラン 7%
プティ・ヴェルド 6%
マルベック 2%
2012 ★★★★★
母なる自然は、穏やかな気温と豊かな日照に特徴づけられる素晴らしい成育期をもたらし、このヴィンテージに味方してくれました。 収穫時の果実は、深みのある風味と層をなす複雑味、素晴らしいストラクチャーを持ちます。収穫は9月21日から始まり10月20日に終了しました。
濃い果実のアロマと、かすかに森の下草や黒鉛のニュアンスがアクセントとして感じられます。丸みを帯びたまろやかな舌触りとサテンのようなきめ細やかなタンニンが、カシス、ブラックベリー、ブラックチェリーといったクラッシックな風味を包み込みます。洗練され、熟成のポテンシャルを秘めたこのワインは、生き生きとした酸と、しっかりとした構成を後味に感じさせると同時に、長い余韻も魅力的です。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 93
◆ジェームス・サックリング (JS): 97
◆ヴィノス (V): 96
◆デキャンター (D): 94
参考価格:¥64,900~(税込)/(750ml)
メルロ 6%
カベルネ・フラン 7%
プティ・ヴェルド 6%
マルベック 2%
2011 ★★★
2011年のヴィンテージは、開花のあった6月に季節外れの雨が降り、着果が妨げられました。 不順な雨と低い気温の影響で花ぶるいが発生し、各房の果実が小さくなり数も減りましたが、果実の凝縮度は上がりました。9月22日に始まった収穫は、10月25日に終了しました。
オーパスワン2011は明るく赤い果実、プロヴァンス産ハーブ、ベイリーフ、カシスのフレッシュなアロマを呈し、紅茶と白胡椒のニュアンスがわずかに感じられます。このワインのまろやかなタンニンとクリーミーなテクスチャーは、フレッシュなチェリー、クランベリー、ボイズンベリーといった親しみやすい風味を包みこみ、ほのかにブラックチョコレートがアクセントとなって楽しめます。この洗練された、熟成の可能性を秘めるワインは、サテンのような滑らかなフィニッシュと同時に、きめの細かいタンニンがかすかに感じられます。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 89
◆ジェームス・サックリング (JS): 92
◆ヴィノス (V): 92 +
◆デキャンター (D): 95
参考価格:¥60,500~(税込)/(750ml)
メルロ 11%
カベルネ・フラン 8%
プティ・ヴェルド 9%
マルベック 1%
2010 ★★★★★
2010年のヴィンテージは季節外れの低気温、タイミングの悪い降雨、そして驚くほど晴天で暑い日々と、成育期が極めて 困難な年であったことが長く記憶に刻まれるでしょう。収穫直前に襲った猛暑の際は、葡萄樹に十分に葉を残していたために、果実を日焼けから守ることができました。9月23日に始まった収穫は、10月23日に終了しました。
ブラックベリー、バラの花びら、チョコレート、エスプレッソを思わせるアロマが、フルーティで土系のニュアンスを引き立てます。まろやかでベルベットのようなタンニンは、かすかなミネラル感とともに、シルキーなテクスチャーのなかに包み込まれています。濃色な果実の風味は、すばらしく融合された酸によって高められます。酸とタンニンのバランスのよさは、このワインの長い成熟のポテンシャルを約束しています。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 92
◆ジェームス・サックリング (JS): 96
◆ヴィノス (V): 97
◆デキャンター (D): 97
参考価格:¥60,000~(税込)/(750ml)
メルロ 5.5%
カベルネ・フラン 5.5%
プティ・ヴェルド 4%
マルベック 1%
2009 ★★★★
2009年のヴィンテージは、9月に2回にわたって到来した短期の熱波を除いては、開花期と成育期を通して例年より気温の低めな年でした。 収穫は9月21日に始まり、10月の記録的な大雨の後、10月20日に無事に終了しました。
ブラックオリーブとミネラルを思わせるアロマを主体に、伝統的なダークチョコレート、コーラ、エスプレッソのニュアンスがあります。熟したブルーベリーやカシス、リコリスの風味が美しく感じられ、素晴らしい熟成のポテンシャルを秘めるこのワインは、滑らかなフィニッシュと同時に、きめの細かいタンニンをかすかに感じるのが印象的です。
◆ワイン・スペクテイター (WS): 92
◆ジェームス・サックリング (JS): 93
◆ヴィノス (V): 94
◆デキャンター (D): 93
参考価格:¥64,999~(税込)/(750ml)
メルロ 3%
カベルネ・フラン 9%
プティ・ヴェルド 6%
マルベック 1%
最高峰のカリフォルニアワインを体験しよう
カリフォルニアが誇るプレミアムワインであるオーパス・ワン。
その誕生の裏側から、飲むべきベスト3、そして過去10年分のヴィンテージチャートまでを見てまいりました。
最高峰と言われるだけあって、毎年非常に高いレベルのワインを造り続けているオーパス・ワン・ワイナリー。
とても高価な部類に入りますが、ソムリエから見ても飲む価値は十分にあると言えます。
もしトライする機会があれば、ぜひこの記事を思い出してご参考にしていただければ幸いです。