スペイン生まれのスパークリングワイン、カヴァ。愛される理由とおすすめ銘柄6選

皆さんは、スペイン生まれのスパークリングワイン「カヴァ」を飲まれたことはありますか?

カヴァは、フランスのシャンパーニュやイタリアのプロセッコと並ぶ、世界3大スパークリングワインのひとつ
実は、シャンパーニュと同じ伝統製法で造られていて、味わいも泡立ちもよく、それでいて価格がシャンパーニュよりもとってもお手頃なスパークリングワインなんです。
知れば気になるプロフィールですよね。
最近、街のレストランやバルでもよく見かけます。

でも、新しいものを試してみようというときには、やはり疑問が出てくるもの。

「シャンパーニュとはどう違うの?」
「カヴァってそもそもどんなワイン?」
「どう選べばいいの?」

今回は、そんな疑問を解決しつつ、知っておきたいカヴァの基礎知識からおすすめ銘柄や専門店まで幅広く解説していきます。

カヴァとシャンパーニュはどう違う?

カヴァは、シャンパーニュと同じ伝統製法(瓶内二次発酵製法、トラディショナル方式とも)で造られるスパークリングワイン。
では「なぜシャンパーニュという名前でないのか?」というと、それは、カヴァがスペインで造られているからです。

そもそも「シャンパーニュ」とは そもそも「シャンパーニュ」とは
フランスのシャンパーニュ地方で瓶内二次発酵製法を用いて造られ、フランスのワイン法に定められた基準をクリアしたスパークリングワインのみに許された呼称です。
その製法やぶどうの品種、熟成期間など多くの基準があり、シャンパーニュというブランドの価値は法律によって守られています。

一方「カヴァ」とは 一方「カヴァ」とは
スペインのカタルーニャ地方を中心とした特定の地域で瓶内二次発酵製法を用いて造られており、スペインのワイン法に定められた基準をクリアしたスパークリングワインのみに許された呼称です。
特定の地域で造られているもので一定の基準をクリアしたものしか名乗れないのは、シャンパーニュと同様。
とはいえ、スペインで造られているスパークリングワインであるため、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵製法で造られていますが、シャンパーニュを名乗ることはできません。

ちなみに。カヴァとシャンパーニュ共通の製法である「瓶内二次発酵製法」とは?
トラディショナル方式とも呼ばれるこの製法は、フランスのシャンパーニュ地方で生まれたスパークリングワインの製法です。
瓶に詰めた状態で2回目の発酵を促すことで、発酵により発生した気体がワインに溶け込み小さく繊細な泡となります。
この製法で造られたスパークリングワインの特徴は、泡立ちが長く続き、細かな泡によってクリーミーな味わいとなること。
シャンパーニュもカヴァも、この瓶内二次発酵製法で造られているスパークリングワインです。
名乗れる名乗れないを決める「原産地名称保護制度」
ヨーロッパには、原産地名称保護制度という農業に関する制度があります。
ざっくりいうと、「特定の土地で造られたものである」ということに価値が生じる場合に、その価値を守るために原産地名を独占的に使用できる制度のこと。
この制度に基づき、「シャンパーニュ」という名称は、シャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインしか名乗ることができません。
「カヴァ」もまた、この原産地名称保護制度で守られた名称であり、カヴァと名乗ることができるのはスペインの特定の地域で、定められた規則に則って造られたスパークリングワインのみとなります。

シャンパーニュとカヴァの違いは、ぶどう品種にあり

では「造られている場所が違うだけで、実質、シャンパーニュと同じものなのか?」というと、それも違います。
その違いの最たるものは、原料として使われるぶどう品種の違いです。
ワインの味わいや個性は、原料となるぶどうによって決まります。
シャンパーニュ地方にはシャンパーニュ地方固有の、カタルーニャ地方にはカタルーニャ地方固有のぶどう品種があり、シャンパーニュもカヴァもそれぞれこの固有品種のぶどうを原料として造られているのです。

シャンパーニュのぶどう シャンパーニュのぶどう
シャンパーニュを造る際に使うことが認められているぶどうの品種は7種類。
その99%以上がピノ・ノワール、ムニエ、シャルドネの3品種で占められています。
カヴァのぶどう カヴァのぶどう
カヴァを造る際に使うことが認められているぶどうの品種は9種類。
中でも代表的な品種が、チャレッロ、マカベオ、パレリャーダの3品種となります。
カヴァ造りに欠かせない、主要なぶどう3品種を詳しく見る
チャレッロ チャレッロ
チャレッロは、カタルーニャ地方や地中海沿岸のアレーリャで栽培されている白ぶどうです。
古代ローマ人やギリシャ人によって、ワインの製法と共にスペインへ伝わったと言われる品種で、病気に大変強く、ワイン造りで古くから重宝されてきました。
爽やかな香りと適度な酸味が特徴で、フルーティな味わいのワインに仕上がります。
マカベオ(Macabeo) マカベオ(Macabeo)
マカベオは、主にスペイン北部のカタルーニャ州やリオハ州で栽培されている白ぶどう。
カタルーニャ地方では、マカベオ(またはマカベウ)と呼ばれているが、同じくスペインのリオハではナバーラ、アラゴン州ではビウラと呼ばれている品種です。
花やハーブを想わせる豊かな芳香があり、主要3品種の中ではやや酸味が強いという特徴があります。
土壌や気候が味によく反映されると言われ、生産地によって味わいに差が出やすいことも特徴の一つです。
パレリャーダ(Parellada) パレリャーダ(Parellada)
パレリャーダは、カタルーニャ地方に古くから根付く、固有品種の白ぶどうです。
霜にとても弱い品種であり栽培が難しいため、かつては敬遠されがちな品種だったそう。
フランスでシャンパーニュの製法を学び、スペインでカヴァの生産を始めたホセ・ラ・ベントス氏がこのパレリャーダを用いてカヴァを造ったことが、カヴァに欠かせない品種となったきっかけです。
パレリャーダは、カヴァに優雅さや柔らかさを加え、バランスを整えるといわれています。

このぶどうの違いは、味わいの違いを生み、カヴァはシャンパーニュと比べて以下のような特徴を持っています。

辛口が得意
「カヴァと言えば、辛口のワイン。」というイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。
実際カヴァは、糖分を全く添加しない、極辛口のワインが多いという特徴があります。
その理由は、ぶどうが温暖な気候の中で育つためよく熟していて、ぶどうそのものも芳醇な香りを持つものが多いため。
加糖しなくても十分にバランスの良い味わいに仕上げることができるのです。
酸味がやわらか
カヴァの原料となるぶどうは比較的酸味のやわらかいものが多く、シャンパーニュと比べると飲みやすい、と感じられる方も多いです。
特徴あるアロマ
焼けたゴムや土と表現される個性的な香りがカヴァの特徴です。
これもカタルーニャ地方固有の品種に由来するもの。
この香りが苦手な場合は、シャンパーニュで使われる品種が多く使われているカヴァがお勧めです

もっと知りたい!カヴァってどんなワイン?


カヴァは、その95%以上がカタルーニャ地方で造られているスパークリングワイン。
カタルーニャ地方といえば、日本でも有名なサグラダファミリアが今も着々と建設されている街、バルセロナを州都とするスペインにおけるグルメと芸術の中心地です。
名前の由来は、かつてワインを熟成させていた洞窟「cave」から。
販売本数は、年間約2億4,000万本にもなり、日本でも近年人気急上昇中のスパークリングワインです。

カヴァも昔はシャンパーニュを名乗っていた

実は、カヴァが売り出された1872年当時は「カヴァ」という名前ではなく、1960年代までシャンパーニュを名乗っていました
カヴァは、フランスのシャンパーニュ地方でスパークリングワインの製法を学んだコドーニュ(コドルニウ)一族のホセ・ラベントス氏によって、シャンパーニュと同じ製法(瓶内二次発酵)で造られたのが始まりです。
売り出してすぐに人気となったイギリスへは、「スペイン産の低価格なシャンパーニュ」として売り出していたのです。
しかし、フランス・シャンパーニュ地方の生産者から「シャンパーニュ」の価値が下がってしまう、と抗議を受け、1970年「カヴァ」という名前が決められたのでした。
その後1992年には、EUの法律で正式にシャンパーニュが原産地名称保護制度によって守られるようになり、カヴァがシャンパーニュを名乗ることはできなくなっています。

陽気なスパークリングワインがぴったりのシーンとは?

カヴァの魅力は、なんと言ってもそのコストパフォーマンスの良さ
価格はシャンパーニュと比べると2分の1から3分の1にもなり、手が届きやすいため、日常の食卓で楽しむデイリーワインとして大変人気です。
スパークリングワインは、テーブルにあるだけでぐっと場を華やかにしてくれる名脇役。
ここでは、そんなカヴァの楽しみ方をいくつかご紹介します。

日々の食卓で楽しむ
カヴァは、爽やかな辛口が得意なスパークリングワイン。
そのすっきりとした味わいで、食前酒として楽しまれることが多いですが、お料理との相性も抜群です。
そんなカヴァをご自宅で楽しむ際には、根菜を使った料理や甘辛い味付けのお料理と一緒にいただくのがおすすめ。
カヴァを造る際に使われるぶどう品種の、焼けたゴムや土のようなと表現される香りと相性が良く、カヴァらしい味わいが引き立ちます。
シャンパンの代わりに楽しむ
シャンパーニュは特別な場面で開けられることの多い、高級なスパークリングワイン。
日常でたびたび楽しむにはちょっと、という時、シャンパーニュで使われる品種の中でもシャルドネを多く使って造られたカヴァを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
ホームパーティで楽しむ
カヴァは、酸味がきつくないため、ワインを飲みなれていない方でも飲みやすいスパークリングワインです。
そのため、ホームパーティなど、多くの人が集まる場でのお酒にぴったりなんです。
また、価格も手が届きやすいため、複数の種類のカヴァを用意して飲み比べをしてみるのも楽しいですよね。
シャンパーニュのように華やかな雰囲気もあり、パーティを盛り上げてくれること請け合いです。

カヴァは、スペインの祭事を彩る祝祭のお酒

日本では、シャンパーニュとの比較の影響もあり、ここまで見てきた通り比較的カジュアルなイメージのあるカヴァ。
しかし、本場スペインでは長らくお祝いの席のお酒として親しまれてきたスパークリングワインなんです。
年越しの夜、ちょうど新年を迎えるカウントダウンのタイミングで鳴り響く鐘の音に合わせて12粒のぶどうを食べ、「新年おめでとう!」と乾杯をしてスタートするスペインの新年。
この乾杯に使われるのもカヴァです。
乾杯のグラスに「何か金のものを入れて飲むと金運が上がる」と言われていて、ゴールドの指輪などをカヴァのグラスに入れて飲む場合が多いそう。
年越し以外にも、結婚式や洗礼、パーティなどでの乾杯に欠かせないカヴァは、祝祭のスパークリングワイン
実は、日本でのイメージよりも、少しフォーマルな存在なのです。

まずは自宅で味わってみよう!おすすめカヴァ銘柄5選

さて、カヴァがどんなお酒かわかったところで、おすすめの銘柄をご紹介します。
今回ご紹介するのは、2000円以下のスタンダードカヴァ4種、10000円までのプレミアムカヴァ1種の5種類です。

※もし、選び方がちょっとわからない、という方は、続く「カヴァの種類と甘口・辛口の記載について」という章を読んでみてください。カヴァの種類と甘口辛口について説明しています。

税込み2500円以下!毎日の食卓で楽しみたいスタンダード・カヴァ4選

まずご紹介するのは、比較的安価で、日常の食卓で気軽に楽しむ事ができるスタンダードカヴァ。
いつものテーブルが一気に華やぐので、ちょっと贅沢な気分になりたい時などにもたいへんおすすめです。

Freixenet Cordon Negro(フレシネ コルドンネグロ)

最初にご紹介するのは、カヴァの2大生産者の一つであるFreixenet(フレシネ)を代表するスパークリングワイン。
世界150ヵ国以上で愛され、2012年には、スパークリングワインカテゴリーで世界1位の販売数量を記録している銘柄でもあります。
日本では、コンビニやスーパーなどで見かけることもあるほどです。
柑橘系の爽やかな香りを持ち、しっかりとした酸味の感じられる辛口で、アクアパッツァなどの魚介料理と相性抜群。

参考価格:1,296円(税込)/1本(750ml)

詳細情報

■品種
パレリャーダ 40%
マカベオ 35%
チャレッロ 25%
■タイプ 辛口
■度数 11.5%
■熟成期間 18ヶ月以上

CLOS MONTBLANC PROYECTO CU4TRO CAVA(クロ・モンブラン プロジェクト・クワトロ・カヴァ)

クロ・モンブランは数多くのミシュラン★獲得レストランを顧客に持つワイナリー。
プロジェクト・クワトロ・カヴァは、そんなクロ・モンブランを代表する作品の1つです。
名前からもわかる通り、このカヴァは4種類のぶどうを使って造られているカヴァ。
ハーブや果実を感じる爽やかな香りには、スペイン料理のパエリヤはもちろん、生ハムやグリル料理が好相性です。

参考価格:1980円(税込)/1本(750ml)

詳細情報

■品種
マカブー 40%
チャレッロ 40%
パレリャーダ 15%
シャルドネ 5%
■タイプ ロゼ / 辛口
■度数 12%
■熟成期間 18ヶ月以上

Roger Goulart Cava Rese Brut(ロジャーグラート カヴァ ロゼ・ブリュット)

続いてご紹介するのは、パリコレでも提供されたことのあるカヴァ、ロジャーグラート カヴァ ロゼ・ブリュットです。
このカヴァ、実は一時期、日本で手に入れられないほど人気を博したことがあるんです。
バラエティ番組で、ワイン通と言われる芸能人が高級シャンパーニュである「ドンペリニヨン ロゼ 1975」とのブラインドテイスティングで、こちらのカヴァのほうが美味しいと発言されたことがきっかけだったようで、「ドンペリニヨンに勝ったカヴァ」として話題になったのでした。
好みは人ぞれぞれですし、全く異なるスパークリングワインではありますが、高級シャンパーニュよりもおいしいと感じる方もいるカヴァであるということは事実。
初めてのカヴァとしてもおすすめです。

参考価格:2310円(税込)/1本(750ml)

詳細情報

■品種
ガルナッチャ 60%
モナストレル 35%
ピノ・ノワール 5%
■タイプ ロゼ / 辛口
■度数 12%
■熟成期間 18ヶ月以上

Cava Platinum Demi Sec(ロジャーグラート カヴァ プラチナ ドゥミ・セック)

ロジャーグラート カヴァ プラチナ ドゥミ・セックは、辛口は苦手、という人も安心の甘口カヴァ。
ぶどうの皮や茎など、渋みや苦みのもとになってしまう部分を丁寧に取り除き、一番搾りの果汁のみを使って造られており、フルーティ。
焼き菓子やフルーツとの相性がよいスパークリングワインです。

参考価格:1,880円(税込)/1本(750ml)

詳細情報

■品種
チャレッロ 30%
マカベオ 35%
パレリャーダ 35%
■タイプ やや甘口
■度数 12%
■熟成期間 18ヶ月以上

10000円まで。カヴァの最高級品を味わってみたい。プレミアム・カヴァ

カヴァの最高級は、長期熟成のシャンパーニュにも匹敵する期間を熟成させたものもあります。
シャンパーニュであれば数万円はくだらないような手間をかけた商品が、1万円以下で試せる場合もあるのがカヴァの魅力のひとつ。
ここでは、そんな最高級グレードのカヴァを1銘柄、ご紹介します。

JAUMA CODORNIU(ジャウマ・デ・コドーニュ)

ジャウマ・コドーニュとは、コドーニュの創業者の名前。
創業者の名前を冠したジャウマ・デ・コドーニュは、コドーニュというワイナリーを凝縮したような、グラン・レゼルバのカヴァ。
コドーニュは、スペイン王室御用達のワイナリーであり、ジャウマ・デ・コドーニュは、スペイン国王フェリペⅥ世の結婚式で振舞われたといいます。

画像引用元: キリン公式通販サイトより

参考価格:9,650円(税込)/1本(750ml)

詳細情報

■品種
シャルドネ 45%
ピノ・ノワール 45%
チャレッロ 10%
■タイプ 辛口
■度数 11.5%
■熟成期間 18ヶ月以上

カヴァの種類と甘口・辛口の記載について

さてここからは、カヴァの種類と甘口・辛口の見分け方についてご説明します。
カヴァを選ばれる際に、観ておきたいポイントですので、選ぶ際に参考にしてみてください。

カヴァの種類について

「カヴァ」には6つの種類があります。
その違いは、熟成期間の長さやクリアしている基準の厳しさなどによるもの。
グレードの違いと呼ばれている場合もあります。
ここで、その6種類についてその違いを確認しておきましょう。


Non Vintage(ノン・ヴィンテージ)
ほとんどのカヴァが属するのが、このノン・ヴィンテージという種類。
複数の年に収穫されたぶどうから造られ、年号が記載されていないスパークリングワインです。
瓶内熟成の期間を、最低でも9ヶ月設ける必要があります。
Vintage(ヴィンテージ)
ヴィンテージとは、単一年に収穫されたぶどうのみを使って造られたスパークリングワインを指します。
いつのぶどうかわかるので、年号を記載することができ、生まれ年ワインなどはこのヴィンテージに分類されるもの。
こちらも、瓶内熟成の期間を、最低9ヶ月設ける必要があります。
Reserva(レゼルバ)
レゼルバは、最低15ヶ月の瓶内熟成を経ているカヴァのみが名乗ることのできる名前です。
熟成期間が長くなればなるほど、価格も高くなる傾向があります。
Gran Reserva(グラン・レゼルバ)
グラン・レゼルバは、最低30ヶ月の瓶内熟成を経ていて、かつ、残糖分量が1Lあたり12G以下の辛口カヴァのみが名乗ることのできる名前です。
2016年までは、カヴァの最高級グレードでした。
Cava de Paraje Calificado(カヴァ・デ・パラヘ・カリフィカード)
カヴァ・デ・パラヘ・カリフィカードとは、2017年に新設されたぶどう畑の格付けであり、この格付けのぶどう畑から収穫されたぶどうのみを使用して造られたワインだけが名乗ることのできる呼称です。
パラヘ・カリフィカードとして認められているのは、全体でわずか12の畑のみ。
最低36ヶ月の瓶内熟成を経ていて、かつ、糖分量が1Lあたり12G以下の辛口ワインのみが名乗ることができます。
Rose(ロゼ)
全てのグレードでロゼワインを造ることが認められています。
ぶどうの果皮を漬け込んで色を抽出するセニエ法のみが認められており、シャンパーニュと違って白ワインと赤ワインを調合してロゼワインを造るブレンド法は禁止です。

カヴァの甘口・辛口の見分け方

カヴァは、辛口が得意なスパークリングワインですが、甘口のものもあります。
ここでは、カヴァの甘辛度の見分け方をご説明します。

スパークリングワインの甘辛度というのは、1Lあたりに何グラムの糖分が含まれているかで決まり、それぞれに名前が付けられています。
カヴァの甘辛度は7段階。
以下に、記載しました。
購入の際、ラベルに記載がありますので、参考にしてみてくださいね。


Brut Nature(ブリュット・ナテューレ)
糖分無添加で1Lあたりの糖分が0-3g未満のもの。極辛口。
Extra Brut(エクストラ・ブリュット)
6g/L 未満、辛口
Brut(ブリュット)
12g/L 未満、辛口
Extra Seco(エクストラ・セコ)
12-17g/L 未満、やや辛口
Seco(セコ)
17-32g/L 未満、やや甘口
Semi Seco(セミ・セコ)
32-50g/L 未満、甘口
Dolce(ドゥルセ)
50g/L 以上、極甘口

こちらの説明を先に読まれた方は、こちらからおすすめカヴァ銘柄8選をご覧いただけます。

もっと詳しく!カヴァの代表的な生産者を知ろう

さてここからは、カヴァの代表的な生産者について紹介していきます。
少し踏み込んだ知識になっていきますが、「理由をもってカヴァを選んでみたい」という方にぜひ読んでいただきたい内容となっています。

世界一のスパークリングワイン生産数
Freixenet(フレシネ)

世界最大のスパークリングワイン生産本数を誇るワイナリー、フレシネ。
その生産量はグループを含めると年間で約1億8千万本にもなり、カヴァの売り上げは世界一。
カタルーニャ固有品種を使用し、手積みによる収穫と一番搾りの果汁にこだわってカヴァを造っているワイナリーです。

カヴァの発祥ワイナリー
CODORNIU(コドーニュ)

コドーニュは1551年創業のワイナリーであり、世界で17番目に古いという歴史ある生産者。
スペインにシャンパーニュの製法を持ち帰り、初めてのカヴァを造ったホセ・ラ・ベントス氏は、コドーニュの一族。
カヴァの生産者として初めて、スペイン王室御用達となったワイナリーでもあります。

名門ワイナリー
Roger Goulart(ロジャーグラート)

1860年創業のロジャーグラートは、すべてのワインをヴィンテージで造っています。
その年に収穫された高品質なぶどうの一番搾りのみを使用して造られており、最高品質のスパークリングワインを世に送り出してきました。
使用されるぶどうは、750mlボトル1本につき約2.5kg。
シャンパーニュの平均は、750mlボトル1本につき約1.7kgと言われており、その贅沢さがよくわかるのではないでしょうか。

カヴァを買うなら、ワイン専門通販サイトやワインの専門店がおすすめ

さて最後に、「実際にカヴァを買って飲んでみたい」というときにおすすめのお店を紹介します。
カヴァは、目指す商品が特にない場合、街のワインショップでも入手できます。

しかし「この銘柄を飲んでみたい」とわかっている場合には、品ぞろえが豊富なお店や、ネット上で在庫を確認してそのまま購入できるオンラインショップが便利。
目当ての銘柄があり、実店舗で購入したい場合は、事前に電話などでお問い合わせをしておくと、空振りすることがなく安心です。

エノテカ・オンライン

全国で60店舗以上のワインショップを運営しているENOTECAによる、ワイン専門通販サイト、エノテカ・オンライン
1988年の創業以来、「FOR ALL WINE LOVERS(すべてのワイン愛好家のために奉仕する)」という標語のもと豊富な品ぞろえの輸入ワインを販売しています。
ワインだけでなく、おつまみやギフト、ワイングッズに至るまで、ワインに関する様々なものが揃うのが魅力です。

画像出典:※Instagram @enoteca_wine さんより

ワインショップ・エノテカ 広尾本店

続いてご紹介するのは、エノテカの実店舗。
全国で60店舗以上のワインショップから今回紹介するのは、ワインショップ・エノテカ 広尾本店
国内最大級の規模のこのお店では、約1500種類以上のワインが揃い、オールドヴィンテージワイン含め、幅広い品ぞろえが魅力です。

画像出典:※Instagram @enoteca_wine さんより

店舗情報

住所:〒106-0047 東京都港区南麻布5丁目14−15 エノテカ本社ビル
TEL:03-3280-3634
営業時間:11:00~21:00
備考:店内にバーラウンジがあり、ワインを楽しむことが出来ます。

スペイン生まれの陽気なスパークリングワインを楽しもう

日本での人気が急上昇中のスパークリングワイン、カヴァ。
その魅力の一端を感じていただくことはできましたでしょうか?

興味が出てきた、という方は、まずはさくっと買える価格帯のものから試してみるというのもおすすめです。
「いつもの」がちょっと華やかになる、カヴァの世界へようこそ!